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長良川ガイド

 本州のほぼ真ん中、岐阜県を流れる長良川。 水源は岐阜県郡上市高鷲の大日ヶ岳(1709m)で、郡上市、美濃市を至り、川幅を広げ関市、岐阜市と流れる。 河口堰以外には貯水ダムがないため自然のままに水が流れる日本では数少ない川のひとつ。

 その長良川をプレイボーターにご紹介!
 長良川と言えば東海地方のカヤックのメッカ、いえいえ日本でも有数のプレイボーティングゲレンデのひとつ。
 その理由は、豊富な水量、大きな川の本流としては珍しい名水百選に選ばれるほどの水質(中流域:美濃市、関市、岐阜市)、本州の中心というアクセスの良さ、そして道路から川へのアクセスの良さ、幅広いスキルのパドラーの期待に応える数々の瀬やプレイスポット、そして何より遠方からのパドラーを快く迎え入れてくれるローカルパドラー達。
 川のグレードは一般的なレートであらわすと水量によってクラス2からクラス4。 区間や水量を選べばまだロールがままならないパドラーから、フリースタイルプレイをがんがん楽しみたいパドラーまでが目いっぱい楽しめる。
 下ろうと思えば上流から河口まで下れるが、今回はプレイボーター、特に初中級者向けおすすめ区間をピックアップ!

2005年7月 プレイボーティング@JPに寄稿
2006年5月 アップデート

---MAP1---
@八幡町吉野国道156号線路側帯
 今回ピックアップした区間の最上流のポイント。 美並I.C.から国道156号線を八幡方面に北上し新美並橋をこえてしばらく走り、左手の路側帯に駐車できる。 川へ出る際は線路をまたぎ、畑の畦道も通る為注意が必要。
  ボートを川へ浮かべると、緩やかな流れとクラス1程度の瀬があり、その後流れが左側に集まりコンクリート塀に沿って流れるクラス2程度の瀬となる。(a) この瀬には鉄筋がはみだしたコンクリートの構築物があるため水量が少ない時は要注意。そしてその瀬の終わりにはカヤックががっちりブローチしてしまう場所もあり。

コンクリート塀の瀬

その終わりにはこんな場所も

 その下流には大きな岩が2個本流の真ん中配置されている、ナイアガラの瀬。(b) このナイアガラの瀬は、エディーキャッチやフェリーグライド、ストリームイン、アウトの練習にもってこい。 様々な流れをつかっていろいろ試してみると良い。 ナイアガラの瀬のすぐ下流右岸側にも、台数は多くないが駐車スペース有。 
 そのさらに下流には同じくクラス2程度の右カーブした瀬(c)があり、東海北陸自動車道の高架をくぐって短い瀞場をはさみ今度は左カーブのオーナーバリの瀬(d)へと続く。 高架よりやや上流には、水量によってカヤックががっちりとブローチしてしまう岩がある。(上記写真とはまた別) その岩の下へと水が流れているのだがこれはよく注意して見ないとわからない。 前出の鉄筋のこともあり、この区間は初中級者のみで下らず、上級者や長良川を良く知るローカルパドラーと一緒に下ろう。 
 オーナーバリの瀬は下手な小細工はせず本流の一番流れが太いところを下るのが楽。 両岸よりは、落差があって岩も出ている場合があるので本流のやや左よりがスタンダードなライン。 オーナーバリをこえると、しばらくゆるやかな流れと瀞場が続き、2つ目の高速道路高架をくぐると間もなくたちたちの瀬(e)となる。 広い川幅が一気に3分の1程度に川幅を狭めて流れるため、 強い流れが右岸側にボーターを押してくる。 また、一気に狭められた流れはきついエディーラインやボイルを発生させている為、瀬に入ったら炎のフォワードで切り抜けよう!
A 相戸の堰堤上の右岸側川原
 たちたちの瀬を越えるとしばらくゆるやかな流れが続き、右岸側に広い川原。 この川原へは車が降りられる為、プットインやテイクアウトに便利。  もしかしたらこの近辺で、ニッカボッカをはいた瓦屋の職人が喋りかけてくるかもしれないが、その正体は日本を代表するトップフリースタイルパドラーなので話を聞けばいろいろとアドバイスをくれるはず。

@郡上市吉野
国道156号線沿いの路側帯

@左記場所に駐車した場合のプットイン

A相戸堰堤上右岸側の川原

相戸の堰堤(+30cm)

@からAへは素早く下れば1時間程度、ゆっくり下って2時間程度だろう。 Aでスタートしてすぐ広い瀞場の上にかかる新美並橋をくぐり相戸の堰堤が現れる。 水量があれば右岸側の魚道を下れる。 中級以上のパドラーは水量にかかわらず左岸側の一番ぎりぎりをブーフするのも面白い。 自信が無い人は左岸側をポーテージ。 この堰堤は超増水時に巨大なウェーブと化すが、乗っているとおまわりさんに止められる。

堰堤をブーフ!

大増水時の堰堤WAVE

堰堤の左岸側にも国道から川へと降りる道があり、国道沿いには広い路側帯もあるためここへも駐車可能。
堰堤を終わるとチャラ瀬から2級程度の瀬(f)と続き この瀬の左岸いっぱいのところにちょっとした落ち込みがある。 本流を下ると見えないためあまり知られていないがマナブによるところ日本一トリッキーウーがやりやすいというその名も“日本一”というスポットがある。 初中級者のパドラーには延々とサイドサーフィンをできる(させられる)スポットとなる。 
これを越えると右手に川原が現れる。 ここはコマーシャルラフティングのスタート地点として良く使われており、通称ビーチ。 ここをスタート地点とするカヤッカーもいるが、この川原は権利を持った業者による採砂地となっておりなるべく駐車は避けるべき。 堤防上の道路にも駐車はできるが道路幅が狭いので十分な配慮が必要。 
 ビーチを過ぎ、講和橋をくぐるとすぐ始まるのが三段の瀬(g)、ロングの瀬の別称もあるように瀬が長い。 増水時に瀬のはじめで沈脱すると延々と流され瀬の最後に控える右岸のたこつぼエディーで洗濯物となる。 普通に下れば10分もかからないこの瀬もエディーキャッチやフェリーグライドなどの練習に適しているためローカルパドラーの中にはこの瀬だけを1時間もかけて下る変わり者もいる。 
 三段の瀬が終わると長い長い瀞場。 バウストールができない人はさっとやりすごし、出来る人はぷかぷかと自慢げに下るのが良い。 タオ・バーマンが下った時には、この長い瀞場のほとんどをリバースストロークで通過。 ただの瀞場も工夫次第でトレーニングの場所となる。 僕はもっぱらオオサンショウウオを探しながら下る。


ロングの瀬
(三段の瀬)
+10cm

スケボー上瀞場の右岸の川原へは駐車可能

スケボー
ぶつかりの瀬

スケボー下の瀬

かくさんホール

----これよりMAP2---
 瀞場の終わりがけにかかる赤池橋をくぐり、長良川鉄道の鉄橋の下あたりからまた瀬があらわれる。 これがぶつかりの瀬。(h)

B ぶつかりの瀬
ぶつかりの瀬の終わりにはスケボーウェーブがあり、週末ならたくさんのカヤッカーが出迎えてくれる。 瀬の名前が示すように最後に流れが左岸側の大岩にぶつかり右へ落ちる。 岩にぶつかる流れは強く、大きなピローが出ているためビッタリと張り付くということはない。 沈をするとさしせまる岩に不安をかきたてられスプレーをひいてしまうパドラーも少なくないが慌てずに落ち着いてロールをすればどうということはない。 ただし、運悪く左側のエディーに入ると強く巻いたエディーとボイルが初心者パドラーを恐怖の渦へと巻き込んでスイム率が高くなる。 初心者パドラーは本流の右よりにラインをとって、早めに右のエディーに入るよう心がけるべし。
 この流れも、エディーキャッチやフェリー、ピローを使ったターンなどボートコントロールの練習に最適。 スムーズで流れるような動きを見せるボーターがいたらおそらくそれはカリスマカヤッカー、マーシーに違いない。 一緒に練習させてもらえばその流れるようなボートコントロールの一端を身につけることができるかも。
 スケボーウェーブの真横には車をたくさん駐車できるがアクセスがわかりにくい。 長良川鉄道の赤池の駅を右手に見ながら踏み切りをわたってつきあたりを左へ折れるとスケボーの真横。
 ぶつかりの瀬のあとには、2004年の台風23号でできた新しい瀬。(i) 本流の左側を行くと、最後に1mほどの落ち込みとなる。 初心者は右岸側が無難。 流れは左岸側に押しているので早めにラインをとって一生懸命漕ぐこと。 その下流にもカクサンホール(j) そのすぐ下にはスケサンドロップ。 -20cmから-35cmぐらいの水量で、カートホイールやループなどホール技ができるスポットがある。 ただし、水量が少ない時は浅く上流沈をするとケガをする可能性もあるので要注意。 また鉄橋と橋をひとつづつくぐり、しばらく行くと円空の瀬。(k) 円空の瀬をすぎると大岩の間をぬって広く長い瀞場へと出る。 瀞場の最後では、コマーシャルラフティングツアーの客が右岸の岩からジャンプを楽しんでいる。 たかだか2〜3mの岩からジャンプできずもたもたしている男がいれば後ろから蹴っ飛ばすと良い。 

円空の瀬+10cm

高原ヤナ(鮎の里)横の川原

高原ヤナ上の瀬+10cm

どかんの瀬+10cm

どかんの瀬+30cm

C 高砂遊々広場(通称 ふれあい広場)
川原へのアクセスが良く、駐車やキャンプに便利なふれあい広場。 ここをゴール地点にして下るカヤッカーも多い。 ラフティングツアーも午前コースのゴールをここにしているカンパニーがほとんど。
ふれあい広場を過ぎ瀞場が終わると、浅く落差のある瀬(l)があらわれる。 台風による増水で大きくかわったこの瀬は、以前は岩の右側を通っていたが、現在は岩の左側の方がまだ通りやすい。 水量が少ない時は岩の左側もかなり浅いので気を付けたい。 右岸側を簡単にポーテージできるので水量が少ない時はポーテージが懸命。
 短い瀞場をはさんですぐに現れるのが高原ヤナの瀬。(m) まっすぐと流れ大きな瀞場に続くこの瀬は初級者のホワイトウォーター体験にぴったり。 この高原ヤナの瀬も駐車台数はかなり限られるが車で横付けでき、キャンプなどもできる川原となっている。  また、川原への道のつきあたりで鮎の里という飲食店が営業されており、駐車の際には十分な注意が必要。
 高原ヤナを過ぎ、瀞場、チャラ瀬、瀞場の次に迎えるのは、いよいよドカンの瀬。(n) この長良川でぜひ下って欲しい瀬のひとつ。 水量が豊富な時には落差のある瀬を下り終えてから控えるウェーブが大きく立ちあがり、まるでパドラーの前に立ちふさがる壁のよう。 この瀬の前半でボートうまくコントロールしてラインを確保できたなら、スピードをつけてこのウェーブの真ん中を飛び越え一瞬の空中浮遊をお楽しみ下さい。 すぐ後に連続する2つ目のウェーブをこえたら素早く左にラインをとって、流れがぶつかる右岸側の岩壁を回避。 水量によってまれにボートが岩壁にブローチしたり、スイマーが岩壁の手前で下へ潜って、数秒後下流から浮かんだりする。 まっすぐに下る瀬なので難易度はそれほど高くないが初級者が下る場合は上級者に同行してもらい十分なレスキュー体制のもとチャレンジすると良い。

ドカンの瀬連続写真!


---これよりMAP3---
D 下田橋
ドカンの瀬を超えると、バンブーの瀬(o)、長い瀞場、そして下田橋。 この下田橋の右岸側には、駐車場、トイレ、東屋があって、スタート地点、ゴール地点、休憩場所として便利。
下田橋より下流には、ザンゲの瀬(p)が控える。 瀬の始まりから終わりまでがやや長めなので、なるべく多くエディーキャッチをして下流の様子を見ながら下りたい。 最初は右岸よりから瀬に突入し、いくつかの大岩の間をぬって、数個のホールをクリアしながらボートを左岸に寄せていき、最後の落ち込みは左岸と大岩の間を通過。 ロールに不安があるパドラーは無理をせずこの瀬は避けた方が無難。 
ざんげの瀬を下り終わると吉田橋の手前で左手に小さな川原がありここでもボートをあげられる。 道路に出るには民家の間を通るので人がいれば挨拶しよう。 道路からすぐのところに大矢駅。 ここでも駐車可能。 トイレも有。
吉田橋をくぐり、さらにすぐ下流に建設中の新しい橋をくぐり川は国道からまた少し離れてゆく。 いくつかのクラス2程度の瀬を下り、左手に子宝温泉が現れる。 ここでもボートを上げることできる。 ただし、ダウンリバーの際に子宝温泉の駐車場を使うのは厳禁。 温泉施設に併設する子宝温泉駅の線路を挟んだホームの目の前に2〜3台の駐車スペースがありここなら駐車可能。 ここをゴールにすれば、川からあがってすぐ温泉に入ることができる。 濡れたままの格好で温泉へ行く場合は、入り口手前の水道で靴の砂を落とす。 床をぬらすと他の入浴客の迷惑になるので、しっかりと水気を拭いてから入場すること。
その数百メートル下流には、同じく左岸側にODSSのリバーベースと広い駐車場がある。 ここもコマーシャルラフティングのゴール地点となっており多くの車両や人が利用するので、マナーを守って利用して欲しい。

下田橋
トイレと東屋あり。
キャンプ不可

ざんげの瀬
+10cm

ざんげの瀬
+30cm

大矢駅への上がり口。
通常水位では写真左下に川原有り。 +30cm

大矢駅

吉田橋

子宝温泉上のゆるやかな流れ

子宝温泉。 駐車は写真の場所へ。
駐車場への駐車は厳禁。


おすすめのシーズンは、雪解けと梅雨で水量が豊富な3月下旬〜7月上旬。 そして台風シーズンで平均的に水量が多い9月、10月もおすすめ。
長良川は増水の度にその様子を変化させ、また水量によっても異なった表情をみせる。ローカルパドラーとコンタクトをとるか地元アウトフィッターを利用するなどして最新の情報のもと長良川を楽しんでください。

最後に長良川でカヤックを楽しむ際に気をつけて頂きたいこと書いておきます。
マナーを守っている人にとっては当たり前のことですが、残念ながらそうでないパドラーもいますのでもう一度確認をお願いします。

・ 川や川原、川原への道などで地元住民や釣師と出会ったらあいさつをしましょう。
・ 川付近での市道や農道では車の走行に十分注意し、特に集落付近では最徐行が必要です。
・ 毎年6月中旬から10月上旬までは鮎釣のシーズンで、午前中はふれあいまで午後はふれあいより下流で区間を設定するとスムーズに下れます。

 


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